【いくら儲かるの?】飲食店の利益率とその目安
飲食店オーナー飲食店オーナー

飲食店の利益率ってどれくらいですか?

タミナト税理士タミナト税理士

お店ごとや業態によっても変わりますが、一般的な目安を知っておくと経営の判断をするときに役立ちますよね。

業態 粗利率 営業利益率
一般食堂 優良 34.5% 3.3%
平均 35.5% -1.1%
日本料理店 優良 34.7% 3.7%
平均 36.5% -0.3%
西洋料理店 優良 33.2% 2.6%
平均 33.6% -2.6%
中華料理店 優良 33.5% 4.0%
平均 34.3% 0.4%
朝鮮料理店 優良 39.7% 3.0%
平均 38.9% 0.3%
カレー料理店 優良 27.8% 1.2%
平均 29.2% -2.2%
そば・うどん店 優良 30.2% 4.7%
平均 33.0% -0.1%
すし店 優良 42.6% 1.8%
平均 43.5% -0.3%
喫茶店 優良 27.6% 2.9%
平均 31.5% -3.1%
その他の一般飲食店 優良 32.4% 2.5%
平均 31.0% -1.4%
お好み焼き屋 優良 32.1% 2.5%
平均 30.5% -1.7%
料亭 優良 34.8%
平均 37.1% -4.4%
バー 優良 14.6% 2.8%
平均 18.8% -1.5%

※日本政策金融公庫総合研究所「小企業の経営指標調査 2018」業種別経営指標より抜粋

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  • 飲食店の利益率が低いのは、外部環境が厳しいから。
    その①:お客さんが自由にお店を選べるから、利益率が低い。
    その②:ライバル店が多いから利益率が低い
    その③:仕入業者に対する値下げ交渉力が弱いから、利益率が低い
    その④:中食の成長など外食に代わる代替がおこなわれているから、利益率が低い。
    その⑤:新規の参入が多いから、利益率が低い。
  • 飲食店の利益率の目安は5%
  • 「粗利益」とは1皿売ったらもうかる利益
  • 「営業利益」とは本業のもうけでオーナーに残るお金

飲食店は利益率が低いのは外部環境が厳しいから。

飲食店オーナー飲食店オーナー

飲食店って利益率が低いって聞きます。

タミナト税理士タミナト税理士

低いですよね。
このページの最初に業態ごとの利益率をのせましたが、儲かっている優良な飲食店でも3%くらいしか、利益出ていません。

飲食店オーナー飲食店オーナー

3%って100万円売上て、やっと3万円の利益ってことですよ。

タミナト税理士タミナト税理士

その計算になります。
飲食店なので食事に困ることはないと思いますが、月の利益が3万円ってなると、新しく投資するのも難しくなってきます。

飲食店オーナー飲食店オーナー

なんでそんなに利益率が低いんですか?

タミナト税理士タミナト税理士

もうかる業界かどうかは外部の環境の影響が大きいんです。

飲食店の場合以下の状況で外部環境が厳しいです。

飲食店の外部環境。
  1. お客さんが自由にお店を選べるから、利益率が低い。
  2. ライバル店が多いから利益率が低い
  3. 仕入業者に対する値下げ交渉力が弱いから、利益率が低い
  4. 中食の成長など外食に代わる代替がおこなわれているから、利益率が低い。
  5. 新規の参入が多いから、利益率が低い。

お客さんが自由にお店を選べるから、利益率が低い

タミナト税理士タミナト税理士

飲食店を選ぶ時って、自由にお店選べますよね?

飲食店オーナー飲食店オーナー

はい。特に制限ありませんよ。

タミナト税理士タミナト税理士

例えば、携帯会社だとプランの期間が決まっていて、解約期間外だと違約金払いますよね?
そうやって、毎月自分の会社にお金が入るようにしているんです。

飲食店オーナー飲食店オーナー

違約金があると、なかなか他社に乗り換えようって思わないですよね。

タミナト税理士タミナト税理士

そうやって、他社への乗り換えを少なくするのも戦略です。

飲食店は他店への乗り換えを防ぐ方法がないので、お客さんに対して立場が弱いんです。

お客さんは新しいお店、安いお店に流れやすいので、競争が激しくなって利益率が低くなります。

ライバル店が多いから利益率が低い

タミナト税理士タミナト税理士

飲食店ってとにかく多くのお店がありますよね。

飲食店オーナー飲食店オーナー

ありますよね。
東京だと一つのビルに何店もお店があります。

タミナト税理士タミナト税理士

そうやって、お店は多くても日本に住んでいる人の胃袋の数は決まっています。

飲食店オーナー飲食店オーナー

さらに人口も減ってますもんね。

タミナト税理士タミナト税理士

人口が減ってくるとなると、少なくなる胃袋の奪い合いなので競争が激しくなって、利益率が減るんです。

仕入業者に対する値下げ交渉力が弱いから、利益率が低い

飲食店オーナー飲食店オーナー

小さな個人のお店だと、仕入業者さんに対する値下げの交渉も難しいんですよね…

タミナト税理士タミナト税理士

売る業者としても、多く買ってくれる飲食店には値引きしてくれます。
ですが、少ししか買ってくれないお店に値引きしてたら全然儲からないですからね。

飲食店オーナー飲食店オーナー

そうですよね。
少量しか買わないから値引きになかなか応じてもらえないんですね?

タミナト税理士タミナト税理士

はい。そして、値引きの交渉力弱くて、コストダウンが難しくなって、結果として利益率が低いんです。

中食の成長など外食に代わる代替がおこなわれているから、利益率が低い

タミナト税理士タミナト税理士

最近だと、スーパーのお惣菜コーナーも充実してきて、お惣菜だけ買って、あとは家で食べるって方が増えているんです。

飲食店オーナー飲食店オーナー

デパ地下のお惣菜もテレビでよく特集されてますもんね。

タミナト税理士タミナト税理士

そうやって、中食が進むと、外食の機会が減っていくんですよ。

飲食店オーナー飲食店オーナー

コンビニのコーヒーも、個人店のカフェにとっては痛いですよね。

タミナト税理士タミナト税理士

単純にコーヒーを飲みたいならコンビニで満足ってお客さんもいますからね。

そうやって、飲食店に代わる商品、つまり代替品(だいたいひん)が増えると競争が激しくなって、利益率が低くなります。

新規の参入が多いから、利益率が低い

飲食店オーナー飲食店オーナー

飲食店って新しいお店どんどんできますよね。

タミナト税理士タミナト税理士

新しいお店って内装も外装も綺麗ですし、近くなら一度は行ってみてなりたくなりますよね。

飲食店オーナー飲食店オーナー

なります!
そうやって、新しいお店がたくさん出てくるのも競争が激しくなる原因なんですよね?

タミナト税理士タミナト税理士

競争が激しくなる原因ですね。
そして、新しくできた分だけ閉店しているお店もあるんです。

飲食店オーナー飲食店オーナー

閉店もありますよね。
新しいお店がどんどんできるのも利益率が低い原因なんですね。

飲食店の利益の目安は5%

タミナト税理士タミナト税理士

一番最初に業態ごとの利益率のデータを出しました。

そこから、飲食店なら目指すべき利益は5%だと考えてます。

飲食店オーナー飲食店オーナー

利益が5%ですか…ちなみに経費の内訳はどんな風になってますか?

タミナト税理士タミナト税理士

もちろん、業態ごとのFLコスト違うので、絶対にこれといった目標はないんですが、目安は以下の内訳になります。

科目 内容 売上に対する目安
材料費(F) 料理自体の原価
ドリンクの原価
35%
人件費(L) オーナーの人件費(オーナーがお店に出て働く場合)
社員・アルバイトの給料
交通費
社会保険などの法定福利費
求人費
30%
家賃 店舗の家賃 10%
販売促進費 チラシなどの広告費
クーポンなどの販促費
2%
水道光熱費 電気・ガス・水道代 5%
雑費 消耗品費
事務用品費
修繕費
通信費
税金
保険料など
13%
利益 売上-上記の総費用 5%
タミナト税理士タミナト税理士

経費の内訳の詳しい説明は、こちらのページに書いてあるので、参考にしてください

参考【利益構造まるわかり!】飲食店の売上と経費の目安

そもそも利益率って?利益にはいくつか種類がある

タミナト税理士タミナト税理士

利益率の話をしてきてましたが、ひとくちに利益といってもいくつか種類があるんですよ。

粗利益、営業利益、経常利益、純利益…

飲食店オーナー飲食店オーナー

いっぱいあるんですね…混乱しそうです。

タミナト税理士タミナト税理士

利益は考えたかでいくらでもあるのですが、飲食店では粗利益と営業利益を知っておけば大丈夫です。

粗利益とは1皿売ったときにもうかる利益

タミナト税理士タミナト税理士

粗利(あらり)って言葉でよく呼ばれるものです。

この粗利は1皿売った時にもうかる利益のことです。

飲食店オーナー飲食店オーナー

具体的にはどういうことですか?

タミナト税理士タミナト税理士

具体的には、例えばカレーを1皿売った時にもうかる粗利は、カレー1皿の売上からカレー1皿の材料費を差し引いた額のことです。

粗利益の計算方法

粗利益とは1皿売った時にもうかる利益。

粗利益=売上―材料の原価

例えば11000円のカレーを売った場合で、300円の原価が掛かっていたとします。

粗利益の計算。

700円(粗利)
1000円(売上)-300円(原価)

タミナト税理士タミナト税理士

この場合はカレーを売ったことによる粗利が700円になります。

飲食店オーナー飲食店オーナー

粗利率でいうとどうなりますか?

タミナト税理士タミナト税理士

粗利率は粗利を売上で割ればいいですよ。

粗利益率の計算方法

粗利益率の計算方法。

粗利益率=粗利益÷売上

タミナト税理士タミナト税理士

上の場合ですと、粗利率は70%になります。

粗利率の計算。

70%(粗利率)=700円(粗利)÷1000円(売上)

原価と粗利は反対の関係

飲食店オーナー飲食店オーナー

よく原価とか原価率って言葉も聞きますよね。

タミナト税理士タミナト税理士

原価の話はよくしますよね。
原価率っていうのは、実は粗利率と反対の関係にあるんです。

原価率の計算

原価率=材料の原価÷売上

タミナト税理士タミナト税理士

もっと具体的に先ほどの1000円のカレーの例をもう1回出すと。

原価率と粗利率の関係。

定食の11000円、材料費300円、粗利700円の場合

30%(原価率)=300円(原価)÷1,000円(売上)

70%(粗利率)=700円(粗利)÷1000円(売上)

30%(原価率)+70%(粗利率)=100%

タミナト税理士タミナト税理士

となって、原価率と粗利率を合計すれば必ず100%になります。

これは、原価と粗利が反対の関係にあるからですね。

営業利益はお店の全体のもうけ。目安は売上の5%

タミナト税理士タミナト税理士

営業利益はお店全体の利益です。
実際にオーナーのあなたの手元に残るのはこの営業利益になります。

飲食店オーナー飲食店オーナー

お店全体の利益ってことは、原価も人件費も家賃も引いたあとの利益ってことですか?

タミナト税理士タミナト税理士

その通りです。
営業利益の目安ですが、上でも書いた通り営業利益が5%残ったら十分儲かっているお店だと思います

営業利益の計算方法と数値例

営業利益の計算方法。

営業利益
=売上ー総費用(FLコストや家賃や消耗品など)

タミナト税理士タミナト税理士

5%ってどれくらい?っていいますと、月の売上が200万円のお店の場合

  • 材料費は70万円 (原価率35%)
  • 人件費は60万円  (人件費率30%)
  • 家賃20万円 (対売上比率 10%
  • 水光熱費10万円 (対売上比率 5%
  • その他30万円 (対売上比率 15%
  • 利益 10万円 5%

タミナト税理士タミナト税理士

この10万円(5%)が営業利益といって、1か月お店を経営したときに残るお金になります。

飲食店オーナー飲食店オーナー

え?200万円も売ったのに10万円しか残らないんじゃ生活できないですよ?

タミナト税理士タミナト税理士

大丈夫です。
人件費の中にオーナーであるあなたの給料も入っているので、人件費の一部+利益があなたの取り分になります。

タミナト税理士タミナト税理士

ちなみに個人の飲食店で、自分の給料をいくらにすればいいかわからない方はこちらを参考にしてください。

【関連記事】飲食店個人事業主のための給料の決め方

目標の利益を達成するためにできること

飲食店オーナー飲食店オーナー

目標の利益がわかったとしても、その目標利益を達成するのはけっこう大変な気がします。

タミナト税理士タミナト税理士

飲食店は売上が景気によって売上が安定しないですし、さらに競争が激しいから大変ですよね。

でもできることは必ずありますので、以下で見ていきます。

対策その①FLコストをコントロールする

タミナト税理士タミナト税理士

FLコストって聞いたことありますか?

飲食店オーナー飲食店オーナー

FLコストは聞いたことありますよ!

タミナト税理士タミナト税理士

FLコストの細かい説明は以下の記事に書いてありますが、このFLコストが飲食店の中では60%近くを占めるので、重点的にコントロールすべきです。

参考【飲食店の指標】知っておきたいFLコストとは

タミナト税理士タミナト税理士

材料を最後まで余すことなく使い切ったり、アルバイトをお店がひまになったらなるべく早めに帰らせたり…

細かいことの積み重ねですが、その細かいことの積み重ねでFLコストを数%だけでも削減することが大事です。

対策その②やっぱり売上をあげること

タミナト税理士タミナト税理士

なんだかんだ売上が上がれば、利益は残るようになります。

飲食店オーナー飲食店オーナー

感覚的には売上が上がれば利益が残るのはわかるんですが…

タミナト税理士タミナト税理士

ちゃんとした説明しますね。

タミナト税理士タミナト税理士

経費には変動費と固定費があります。

材料などの変動費は売上が上がると一緒に変動費も増えますが、家賃などの固定費は売上が上がってもずっと同じなんです。

だから売上を増やすことで利益が残るというわけです。

まとめ

粗利(あらり)益とは、1皿売った時の利益のこと!

営業利益とは、お店全体の利益のこと!

目標の利益を達成するためには、FLコストのコントロールと売上の向上が必要です。