【どうやって管理する?】飲食店の人件費

飲食店オーナー飲食店オーナー

飲食店の人件費の目安を教えてください。


タミナト税理士タミナト税理士

人件費率の表を日本政策金融公庫のデータから作成しました。参考にしてください。

こんな疑問に答えます。
  • 人件費にどこまで含まれるか知りたい
  • 目安を知りたい
  • 人件費の指標
  • 人件費の下げ方を知りたい
記事の内容はこちら。

・人件費に含まれる範囲がわかる

・人件費の指標
人事売上高
労働生産性

・人件費の下げ方はECRSで考える!
E(排除)
C(統合)
R(交換)
S(簡素化)

人件費に含まれる範囲

タミナト税理士タミナト税理士

人件費ってひとことに言っても、毎月の給料だけが入るわけじゃないんです。

飲食店オーナー飲食店オーナー

他にどんなものが人件費に入るんですか?


タミナト税理士タミナト税理士

以下のものが人件費に含まれます。

人件費の範囲。
  • 給料
  • 手当(家族手当や通勤手当など)
  • ボーナス
  • 退職金
  • 社会保険料(厚生年金や雇用保険など)
  • 福利厚生

飲食店によっては、採用コストを人件費に含めて計算しているお店もある。

飲食店オーナー飲食店オーナー

新しいアルバイトさん募集してるんですが、なかなか集まらないんですよね。


タミナト税理士タミナト税理士

広告出すだけでもそれなりの費用かかりますもんね。

飲食店によっては、採用コストも人件費の一部として考えているお店もありますよ。

飲食店オーナー飲食店オーナー

たしかに、人に関わるものですもんね。


タミナト税理士タミナト税理士

はい、採用コストが利益を圧迫することもあります。

新しいアルバイトを募集するのではなく、いかに今いる従業員を戦力にしようかと考えるほうが費用が安く済みますよ。

そもそも目安となる人件費率は本当に30%?

業態粗利率営業利益率
一般食堂優良34.5%3.3%
平均35.5%-1.1%
日本料理店優良34.7%3.7%
平均36.5%-0.3%
西洋料理店優良33.2%2.6%
平均33.6%-2.6%
中華料理店優良33.5%4.0%
平均34.3%0.4%
朝鮮料理店優良39.7%3.0%
平均38.9%0.3%
カレー料理店優良27.8%1.2%
平均29.2%-2.2%
そば・うどん店優良30.2%4.7%
平均33.0%-0.1%
すし店優良42.6%1.8%
平均43.5%-0.3%
喫茶店優良27.6%2.9%
平均31.5%-3.1%
その他の一般飲食店優良32.4%2.5%
平均31.0%-1.4%
お好み焼き屋優良32.1%2.5%
平均30.5%-1.7%
料亭優良34.8%
平均37.1%-4.4%
バー優良14.6%2.8%
平均18.8%-1.5%

※日本政策金融公庫総合研究所「小企業の経営指標調査 2018」業種別経営指標より抜粋

飲食店オーナー飲食店オーナー

よく飲食店の人件費は30%が目安と言われますよね。


タミナト税理士タミナト税理士

はい、だいたい30%で間違ってないのですが、日本政策金融公庫のデータをまとめました。

優良な飲食店でも30%を超えている場合が多いみたいですね。

人件費の管理に役立つ指標

人時売上高

タミナト税理士タミナト税理士

人時売上高は、従業員の1時間の労働に対して、いくら売上があったかを示す数値です。

人事売上高の公式。

人事売上高=売上高÷従業員の労働時間

人事売上高の計算例。

お昼のランチ3時間の営業を、従業員3人(時給は1,000円)で回し、売上は3.6万円だった。

3.6万円÷9時間(3人×3時間)=4,000円/時

飲食店オーナー飲食店オーナー

人時売上高の目安はいくらくらいですか?


タミナト税理士タミナト税理士

だいたい4,000~5,000円が目安と言われていますよ。

労働分配率

タミナト税理士タミナト税理士

労働分配率は、粗利を生み出すのに、いくら人件費が必要だったかを計算する指標です。

粗利とは、1皿売った時に生まれる利益で売上―原価=粗利という公式になる
【なんで低い?】飲食店の利益率とその目安

飲食店オーナー飲食店オーナー

飲食店の商品は料理ですし、その料理から得られる利益を、どんだけの人件費に割り当てたって考えですね。

労働分配率の計算式。

労働分配率
=人件費÷粗利

労働分配率の計算例。

月間の売上100万円、材料の原価35万円

粗利=100万円-35万円
65万円

人件費が30万円の場合

30万円÷65万円=46%

飲食店オーナー飲食店オーナー

労働分配率の目安はいくらくらいですか?


タミナト税理士タミナト税理士

目安は40%以下に抑えることってのがよく言われる目安ですね。

人件費を抑えるにはECRSの原則で考えてみる!

飲食店オーナー飲食店オーナー

ECRSってなんですか?


タミナト税理士タミナト税理士

ECRSは業務改善をするときの考える順番の頭文字です。

ECRSの内容。
  • Eliminate(エリミネート):作業の削減ができないか?
  • Combine(コンバイン):作業を同時にできないか?
  • Rearrange(リアレンジ):作業の順番や設備の配置を交換できないか?
  • Simplify(シンプリファイ):作業を簡単にできないか?
タミナト税理士タミナト税理士

ちなみに考える時は、ECRSの順番で考えると効果が大きいです。

飲食店オーナー飲食店オーナー

飲食店の具体例をまじえて教えてもらえますか?

E:作業の削減を出来ないか?

タミナト税理士タミナト税理士

Eは作業の削減を意味しているんです。

例えば、どのお店でも店員を席から呼ぶボタンっておいてありますよね?

飲食店オーナー飲食店オーナー

広いお店なら必須ですよね。

タミナト税理士タミナト税理士

コールボタンは従業員がムダにホールを巡回して、お客様のご用を聞かなくてすむために開発された面もあるんです。

飲食店オーナー飲食店オーナー

たしかに、ホールを巡回してるってムダな作業ですもんね。

タミナト税理士タミナト税理士

今では、大手のチェーン店だと席のタブレットで注文できるようになっています。

タブレット注文も、席までの移動、注文を聞く作業などの作業を削減するために採用されています。

C:作業を一緒にできないか?

タミナト税理士タミナト税理士

Cは一緒にできる作業はないかを意味しています。

例えば、2つの料理が出来上がったときは、一人の人が両手に料理を持ってテーブルに届けた方がいいですよね?

飲食店オーナー飲食店オーナー

移動のムダがないですもんね。
けど、器が重くて両手には持てないんです。

タミナト税理士タミナト税理士

器が重いのであれば、器を軽いものに変えるとか、台車を用意して一緒に持っていくなど出来るだけ人手がかからないようにしましょう。

R:作業の順番や設備の配置を交換できないか?

タミナト税理士タミナト税理士

Rは作業の順番や設備の配置を交換できないか?を意味しています。

例えば、料理が出来上がるまでにマクドナルドだと、ハンバーガーを作るのに1番奥からレジの方向に向かって、近づくように作業をしています。

飲食店オーナー飲食店オーナー

たしかに、マクドナルドはムダな動きなくて、一直線ですよね。

タミナト税理士タミナト税理士

個人の飲食店だと、一直線になっていなくて、レンジが別のところにあったりして、従業員が行ったり来たりしています。

飲食店オーナー飲食店オーナー

その場合はレンジを作業の動線の場所におけばいいですよね?

タミナト税理士タミナト税理士

そうですね。出来るだけムダな動きがないようにすれば、従業員も疲れないですしね。

S:簡単にできるようにする

タミナト税理士タミナト税理士

Sは作業をシンプル(簡単)にするって意味です。

例えば、定食屋さんでミニサラダを付けている場合に、わざわざキャベツを仕入れて、アルバイトが全部千切りする必要ってありますか?

飲食店オーナー飲食店オーナー

ムダではないですが、メインの定食が大事ですので、毎日千切りって大変なんですよね。


タミナト税理士タミナト税理士

お店の味に直接つながる料理は手作りがいいと思いますが、全部手作りにしなくてもいいと思います。

ましてや、アルバイトがやっている作業ならコールスローを仕入れて、提供する方法もあると思います。

飲食店オーナー飲食店オーナー

うまく千切りできるまでに時間もかかりますしね。


タミナト税理士タミナト税理士

千切りを単純に仕入ですませれば、誰でも簡単(シンプル)にサラダ作れますよね。」