飲食店での原価計算のやり方

飲食店オーナー飲食店オーナー

飲食店での原価計算ってどうすればいいですか?


タミナト税理士タミナト税理士

原価計算って実は注意することも多いです。
今回は数値例も出しながら説明していきますね。

こんな疑問に答えます。
  • 飲食店での原価計算のやり方を知りたい。
  • 原価計算の式を知りたい。
記事の内容はこちら。

・原価計算をするときには棚卸をすること!

原価計算の式。
  • 原価=月の始めの在庫+1か月の材料購入額―月の終わりの在庫

原価計算は利益を出すために大事

飲食店オーナー飲食店オーナー

飲食店の経営の本にはどれも原価管理をしっかりしなさいって書いてありますよね。


タミナト税理士タミナト税理士

書いてありますね。
飲食店の大きなコストにFLコストがあって、F(フード)に当たる材料費は一番大きなコストだからですね。

飲食店オーナー飲食店オーナー

大きなコストってことは利益の管理にも大事なんですね?


タミナト税理士タミナト税理士

その通りです。
原価の管理って手間もかかるんです。
でも、その分うまく管理すれば利益になって帰ってきますよ。

原価・原価率の計算方法

飲食店オーナー飲食店オーナー

原価と原価率の計算式を確認してもいいですか?


タミナト税理士タミナト税理士

わかりました。
原価と原価率の計算式は以下となっていますよ。

原価・原価率の計算方法
  • 原価率=原価÷売上
  • 原価=月の始めの在庫+1か月の材料購入額―月の終わりの在庫

飲食店オーナー飲食店オーナー

原価率はわかりやすいのですが、原価ってなんか公式複雑じゃないですか?


タミナト税理士タミナト税理士

原価の計算式はぱっと見てよく分からないですよね。
数値例を出して説明しますね。

原価の計算には棚卸が必要!

タミナト税理士タミナト税理士

正確な原価の計算をするためには、棚卸が必要なんです。

飲食店オーナー飲食店オーナー

棚卸ですか?
1年に1回だけやるものかと思ってました

タミナト税理士タミナト税理士

税金の計算上は1年に1回でいいのですが、正確な原価を計算するのには棚卸を毎月やった方がいいですよ。

飲食店オーナー飲食店オーナー

そうなんですね。
単純に「材料の購入金額=原価」じゃだめなんですね?

タミナト税理士タミナト税理士

残念ながら「材料の購入金額=原価」だと正確な計算はできていません

以下で棚卸が必要なことがわかる計算例を出していきますね。

数値例でみる棚卸が正確な原価計算に必要な理由

前提。

カレ―1本で勝負するAカレー屋では25日に一回材料を10万円仕入れます。
5月1日に10万円仕入
5月25日に10万円仕入
6月20日に10万円仕入
そして、56月の売上はどちらも30万円で同じ分カレーが売れました。

パターン①。

材料の購入金額=原価の場合

5月 6月
原価 (仕入金額=原価) 20万円 10万円
売上 30万円 30万円
原価率(原価÷売上) 66.6% 33.3%
飲食店オーナー飲食店オーナー

同じ数のカレーで、同じ売上なのに、原価率が変わってますね…

タミナト税理士タミナト税理士

そうなんです。
次に棚卸を実施して正確な計算をした場合を見ていきますね

パターン②。

原価=最初の在庫量+仕入れた金額―棚卸した在庫量

531日には在庫が5万円分ありました。

5月 6月
(A)月の初めの在庫金額 0円 5万円
(B)仕入れた金額 20万円 10万円
(C)棚卸で確認した在庫金額 5万円 0円
原価 (A)+(B)-(C) 15万円 15万円
売上 30万円 30万円
原価率(原価÷売上) 50.0% 50.0%
飲食店オーナー飲食店オーナー

すごい!今度は原価率が同じ数字になってます。

タミナト税理士タミナト税理士

材料を仕入れても、その月のうちに材料を使わないこともあるんですよね。

使っていない材料は原価に含まれません。

棚卸を実施すれば、使っていない材料がある場合でも、正確な原価計算ができるんですよ!

ところで原価率はどれくらいが目安なの業態ごとの原価率

業態 原価率 人件費率 FLコスト
食堂 優良 37.3% 31.5% 68.8%
平均 36.8% 33.1% 69.9%
日本料理店 優良 34.7% 31.1% 65.8%
平均 36.5% 32.1% 68.6%
西洋料理店 優良 33.2% 34.0% 67.2%
平均 33.6% 34.6% 68.2%
中華料理店 優良 33.5% 32.8% 66.3%
平均 34.3% 33.1% 67.4%
朝鮮料理店 優良 39.7% 28.9% 68.6%
平均 38.9% 30.3% 69.2%
カレー料理店 優良 27.8% 40.9% 68.7%
平均 29.2% 40.3% 69.5%
そば・うどん店 優良 30.1% 36.0% 66.1%
平均 33.0% 35.8% 68.8%
すし店 優良 42.6% 30.4% 73.0%
平均 43.5% 28.5% 72.0%
喫茶店 優良 27.6% 36.5% 64.1%
平均 31.5% 34.8% 66.3%
その他の一般飲食店 優良 32.4% 34.9% 67.3%
平均 31.0% 34.9% 65.9%
お好み焼き屋 優良 32.1% 35.3% 67.4%
平均 30.5% 35.5% 66.0%
料亭 優良 34.8% 35.9% 70.7%
平均 37.1% 34.2% 71.3%
バー 優良 14.6% 32.4% 47.0%
平均 18.8% 36.4% 55.2%

※日本政策金融公庫総合研究所「小企業の経営指標調査 2018」業種別経営指標より抜粋

飲食店オーナー飲食店オーナー

お店の種類ごとによって、原価率って違いますよね。

よく飲食店だと原価率30%だよって言葉に違和感覚えます。

タミナト税理士タミナト税理士

そうですね。フレンチの飲食店とバーだと原価率一緒ではないですよね。

原価率の業態ごとの資料を日本政策金融公庫の資料からまとめました。

飲食店オーナー飲食店オーナー

やっぱり業態ごとに原価率ってかなり違うんですね。

タミナト税理士タミナト税理士

違いますよね。
違いがあることを知らないと、原価率が高くて当たり前の業態なのに、無理に原価を減らして、満足度の低い商品を提供することになっちゃうんですよね。

目標の原価を知ったら、原価のコントロールをしよう!

飲食店オーナー飲食店オーナー

うちはイタリアンなので、原価率は33%を目安にしようと思います。

タミナト税理士タミナト税理士

そうなんですね。
お店の中にも原価率のいいものから悪いものまであると思うので、全体で33%を目指せるようにしてくださいね。

飲食店オーナー飲食店オーナー

単純にレシピで出した原価から原価率が33%になるように逆算したらだめですか?

タミナト税理士タミナト税理士

原価率というのは、あくまでお店都合の数字です。

お客様の中には、この商品ならいくらという相場観があるので、お客様目線での値付けをしたうえで、商品全体で目標の33%を達成できるといいと思いますよ。

飲食店オーナー飲食店オーナー

そうなんですね。

確かに、単純に原価率だけで決めると、ランチコースの値段がすごく高くなってしまったので違和感ありました

タミナト税理士タミナト税理士

ドリンクは原価が低いですが、原価の割には高く売れるので、原価率が低くていいんです。

ランチのコースに+100円でドリンク付きますとかのサービスで原価率を全体的に下げるといいですね。